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2024.02.25研究会
高周波電力による加熱及び電流駆動の物理に関する日米ワークショップがサンディエゴで開催

2024年2月20日から22日にかけて,アメリカのサンディエゴにあるGeneral Atomics(GA)社で,高周波電力を用いた加熱および電流駆動の物理に関する 日米ワークショップが開催されました.この高周波電力入射は,核融合プラズマにおいて必要不可欠な加熱および電流駆動手段です. さまざまな核融合実験装置で,1MW以上の大電力を用いてプラズマ加熱と電流駆動の実験が進行中です. 実験的には,プラズマ性能の向上が多くの装置で確認されており,進展著しい理論解析コードとの対比によって,その物理機構の解釈が行われています. これらの研究成果をもとに,将来の核融合プラズマの加熱および電流駆動に向けた展望を議論し,さらなる研究の発展を目指しています.

今年度のワークショップは米国側が主催し,GAのBob Pinsker氏が現地の世話人を務めました.研究室からは,上田氏が磁気圏型プラズマ装置RT-1における 自発的なトロイダル流の発生メカニズムについて,西浦准教授がRT-1における密度限界と2.45GHz電磁波の遮断密度を超えたプラズマ生成の原因について発表しました.

アメリカ側ではDⅢ-Dでの"heicons wave" による電流駆動を扱った話題が多く見られ,普段の学会では見られないようなプラズマのRF加熱に関するより深掘りされた議論を聞くことが出来ました. 私(上田)の発表はCoherence Imaging Spectroscopyの計測とRT-1におけるEC加熱との関連性について話しました. 今回,海外のワークショップに参加したのは初めてで不慣れを晒すことになってしまいましたが,これからも精進したいと思います.

ワークショップには総勢34人(米国25人,日本9人)が参加し,DIII-Dという核融合装置の見学やバンケットなどが行われました. サンディエゴは冬でも気候も良く,海岸沿いにはTorrey Pines State Natural ReserveやDel Marの町があります.

次回のワークショップは2025年3月に京都で実施予定です.

最後のDiscussion sessionで次回のワークショップの予定とLHD実験や状況について説明をする西浦准教授.

研究生活の合間に...@San Diego. 「海岸」篇.
サンディエゴのDel Mar付近の海岸.空気が澄んでいて遠くまで見通せました.天気が良いと200km先まで見通せるらしいです.

関連情報は
ニュース 2024年01月27日
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