2025.06.01研究室ニュース
ITER科学技術諮問委員会(STAC-32)に出席ー世界最先端の現場から学ぶ
研究の合間に...@Aix-en-Provence~ITERへの道
2025年5月14日から16日にかけて,フランス・Aix-en-Provence近郊にあるITER機構(IO)にて開催されたITER科学技術諮問委員会(STAC-32)に西浦准教授が出席しました. 期間中はITERで技術課題となっている案件に対して,専門委員としてITERの参加各極の委員が意見を述べ改善を求める報告書を作成します. 本会議では,ITER計画における重要な技術課題について,各国の専門委員が集まり,技術的観点からの意見交換や提言が行われました.西浦准教授も,日本代表としてこれらの議論に加わり, 改善提案を含む報告書の作成に貢献しました.
今回の訪問では,前回見学した基礎工事の段階から進展し,実際にトロイダルコイルの1セクションが設置されている様子を間近で確認することができました. 日本国内で研究しているだけでは得られないスケール感と臨場感を体感し,非常に貴重な経験となりました.
また,ITERで勤務しているかつての知人とも再会し,活躍する姿に刺激を受けました.本研究室では,こうした国際プロジェクトの最前線で活躍できる機会があり, 将来グローバルに活躍したい学生にとっては非常に魅力的な環境です.
前回のITERサイトの訪問では,ITERの建屋の基礎工事を実施していましたが,今回はITERのトロイダルコイルの1セクションの据え付け現場を見ることが出来ました.
ITERの本体建屋です.アルファベット順に国旗が並んでいます.円卓会議で座る順番も反時計回りにこの順番でした.会議により時計回りと反時計回りになるそうです.
滞在中は暑くも無く寒くも無く,雨も降らず,過ごしやすい天気でした.
ITERのコンポーネントを試験するための建屋です.超伝導コイルの試験を行っていました.
奥と右手前に見えるのがTFコイルです.ここは組み立て場所です.既にTFコイル1基は隣の本体の位置に据え付けられていました.
組み立て中のITERの真空容器内の様子です.この写真を撮った位置は電子サイクロトロン加熱用のポートから真空容器を覗き込んでいます.
右側に水平に並んだNBIポート3つと少し小さいDNBポート1つが見えます.ここから加熱ビームや計測ビームが入ってきます.
研究の合間に...ITERへの道 久々のITERということで,ITERへの道順を参考までに紹介します.日本からマルセイユ空港, 空港からAix-en-Provanceの終点までバスを使います.空港の端の方にあるバス乗り場で往復チケットを購入しました.結構頻繁にバスがあります. 1時間程度でAix-en-Provanceに到着です.今回はAix-en-ProvanceからITERサイトまでは専用のバスで移動しました.
マルセイユ空港の出入口にITER関連のポスターが並んでいました
ITERの食堂でのお昼ご飯